エコって本当にエコなの?ーエコバッグ篇

2020年7月1日。日本全国で、ビニール袋の有料化が始まりました。

袋1枚、多くのお店では2円〜5円。高いところでは、10円以上する場合も。1年間(365日)毎日袋を買い続けたとしたら、計1825円(1枚5円計算)になります。


この制度の導入に伴って、大きく市場を拡大させたもの。

それはエコバッグです。


折り畳めるもの、防水加工付き、保温機能付き、ハイブランド等。

当初は「ものを運ぶ」だけだった目的も、今では多くの人の中で、「ファッションの一部」になっています。様々なお店で様々なデザインのエコバッグを見つけては、カゴに入れる。


でも、果たしてそれは、本当に、「エコ」に貢献していると言えるのでしょうか?

そもそも、なぜビニール袋は悪とされているのでしょうか?

いくつかの理由が考えられます。


①原料(石油)は有限である。

ビニール袋の素材は、プラスチック(ポリエチレン・ポリプロピレン)です。


プラスチックの原料である石油は化石資源であり、その量は有限です。


石油はビニール袋以外にも、発電、車、暖房、その他プラスチック製品等ありとあらゆるところで使われています。イギリス拠点の国際石油資本(世界規模の石油関連会社)であるBPが2019年に発表したデータによれば、2019年の年間石油消費量のまま世界が回った場合、2067年には石油資源が枯渇するのです。


②製造時に大量の二酸化炭素が放出される。

石油の抽出、運送にもまた多くの石油が燃やされ、二酸化炭素を排出しています。


ビニール袋1枚を製造するのに、排出される二酸化炭素は、1.6キログラムとの研究結果も。これは、車一台が約6キロ走行するのに相当します。空気中に放出された二酸化炭素は太陽光に含まれる遠赤外線を吸収して振動します。その時に熱を放出する為、現在特に問題になっている「地球温暖化」を悪化させています。


③流れ出した石油により、土壌や水が汚染されている。

石油を抽出する際、またそこからプラスチックを製造する際に、未処理のままの石油が放出されます。


流れ出した石油は土壌や水に混じり、周辺の生態系に大きな影響を与えています。サンゴ礁等の地球環境を守るのに重要な生態系もまた侵され、2重の影響を人間の生活にも与えています。また、石油の流出により本来食用とされていた動物が廃棄されてしまったり、観光として潜ることができていた海に入れなくなってしまったり。被害は数多です。


④不当に廃棄されたビニール袋により、多くの動物が窒息死している。

ビニールに絡まり身動きが取れなくなったウミガメの写真を見たことはあるでしょうか? 


毎日、陸(牛や山羊等)や海(ウミガメ等)で、多くの動物がビニール袋を誤飲して窒息死しています。今、この瞬間もプラスチックは海に流れ続け、2050年までには、魚よりもプラスチックの重量の方が重くなるという予想も。


⑤放棄されたプラスチックにより、動物にも健康被害。

プラスチックバッグは、完全に分解されるまでに、1000年もの時間を要すると言われています。


物理的刺激(風等)にさらされ、小さくなったプラスチックは、マイクロプラスチック(直径5ミリメートル以下のプラスチック片)と言われ、風に乗って簡単に移動します。そうして海にたどり着くのです。プラスチックには、殺虫剤等に含まれる有害物質を吸収する性質があります。他の動物を捕食する際、共に口に入ったプラスチックは、消化されずに体の中に溜まります。そうして窒息したり、有害物質に体を侵されたりして、動物は死亡したり、病気になったり、奇形のある子孫を残したりしてしまうのです。


2021年時点で、99%の魚に最低1片のマイクロプラスチックが含まれているという研究があります。マイクロプラスチックを含む魚を摂取することで、人体にも、多大な影響があるかもしれないのです。細胞レベルの研究では、男性であれば生殖機能の低下、女性であれば乳癌や子宮内膜症リスクの増加、そして胎児の発達異常への可能性が指摘されています。


⑥リサイクルにも多大なエネルギーが必要。

使った後、正しくリサイクルしているから大丈夫。そう思ってはいませんか?


ビニール袋の回収、そしてリサイクルにもまた、多大な石油燃料が使われ、大量の二酸化炭素が排出されています。また、プラスチックがリサイクルできる回数は、多くても2回程度。その後は埋め立てに送られてしまうのです。


これ以外にも、まだまだ沢山。

環境、経済、社会。


様々な側面で、私たちの想像の範疇を超えるほどに、プラスチックの影響は膨大なのです。


では、エコバックはどうでしょうか?

綿でできたトートバッグは、1枚あたり、実に、272キログラムの二酸化炭素を排出します。これは、ビニール袋の170倍です。綿は、育てる段階で多量の水を必要とします。また、その段階で他の多くの植物よりも多くの二酸化炭素を排出する他、土壌環境の悪化も引き起こします。綿を育てるのに用いられている肥料や殺虫剤の環境への影響も無視できないものです。そうして栽培された綿は、長い時間をかけて工場まで運ばれ、選別され、染められたり装飾が施されたりした後、世界各地の店舗に運送されます。


ポリエステルは、エコバッグに使用されている中で、最もメジャーな素材です。これもプラスチックの一種で、ペットボトルにも使われています。ビニール袋に使われているポリエチレン等のプラスチックに比べて、安価で劣化しづらく、長期利用に向いています。


ただ、この素材にも、実は環境への影響があるのです。原料や完成したエコバッグを運送する際に排出される二酸化炭素の他に、化学繊維を染める際に周辺環境へ流れ出る染料も。そうして、何よりも見逃してしまいがちなもの。


マイクロプラスチックです。

ポリエステルでできた化学繊維は通常使用や洗濯等で簡単に剥がれ落ちます。フランス環境省によれば、洗濯一回分の化学繊維により、約70万のマイクロファイバー(微小繊維)が流出しているとも。何度も使えるからと言って、環境に影響がないわけではないのです。


普段環境に良いと思って選択していたものも、実はそうでもなかったり。

環境に負荷が大きいものの代替品として普及しているものも、良いと思ってたくさん生産・消費していたら本末転倒であったりもするかもしれません。


考え出したらキリがないと言ってしまえばそれまでですが、私たち一人ひとりが、地球のことを考えて行動に移すことができたならエコバッグが本当にエコな役割を果たすことができるのかもしれませんね。


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